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近しい人の診療をすること

執筆者の写真: Yuriko YamamotoYuriko Yamamoto

こんにちは。

妙蓮寺すいクリニック Sui Obstetrics & Gynecology院長の山本ゆり子です。今日は横浜市で熱中症警戒アラートが出ましたね。警戒アラート、って変な言葉です。


さて先日、古い友人がクリニックを受診してくれました。わたしに相談してみようと思ってくれたことがとてもうれしく、彼女の役にたてたことを誇りに思いました。


家族、知人の診療については医師によっていろいろな考え方があるようです。判断に私情が入るから望ましくないという考え方もあって、それはその通りだと思います。一方で自分のパートナーの帝王切開を執刀する医師や、家族の手術の麻酔を担当する医師も身近にいました。


そのことで思い出したことがありました。総合周産期医療センターで勤務していたころ、古い友人が救急搬送されてきたことがありました。わたしはその日は救急患者を診る当番ではなかったのですが、患者情報を見てわたしと同じ生まれ年であることに気づき、苗字こそ変わっていましたが見慣れた名前と遠目に分娩室から見えるシルエットで友人であることがすぐにわかりました。


彼女はなかなかの重症で、ほどなく手術になりました。わたしは担当医ではなかったとはいえ、終始はらはらして、彼女の診療については冷静な判断はできないなとその時感じました。


三次救急(医療施設から搬送されてくる最重症患者の診療)と一次医療(最初の入り口になる診療)の違いなのかもしれませんし、もしかしたら7年の歳月を経たわたしの医師としての成長なのかもしれません。クリニックでの診療はとくに問診が重要になりますので、患者さんの背景を細かく知っていることは診療にとても有用だということも改めて感じました。学生時代から尊敬している内科の先生は、患者さんの家族のことや仕事のことまで細かくカルテに書いていたことも思い出します。


そして、このことでわたしは本当にクリニック診療が好きで、これがわたしの医師としての能力を最大限発揮できる場所なのだとも改めて思いました。もっとたくさんの方のお役にたちたいです!


もうすぐ菊名池プールが開きます。妙蓮寺が活気づくのがとても楽しみです。



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